立地調査の正しい順序とは?立地を調べるポイントや理由を解説します

店舗開発 , 立地分析
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店舗開発をしていく中で「立地調査で調べるべき要素がわからない」「何について調べ、どう生かしたら良いのか分からない」という悩みがある方は、この記事を参考にして立地調査をしてみましょう。

立地調査は、ただ闇雲におこなえば良いのではありません。該当するエリアにおける出店後の成功可能性を考えつつ、多角的な面から立地を分析していく必要があります。
この記事では、立地調査の重要性や正しい順序、要素ごとに見るべきポイントを解説しますので、店舗開発や新規出店を考えている方、長い期間において売上が持続する立地を探したい方は、ぜひご一読ください。

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実店舗展開における立地の重要性


「立地調査」とは、店舗に適した立地を見つけるために、出店を検討するエリアの特性を調査することです。

  • 人や交通の流れ・通行量
  • 地理的な条件
  • 競合店
  • 出店候補地域の特性

立地調査ではこれらの要素を調査し、その結果から自店舗に合った立地を策定していきます。

好立地というと人通りの多さや、駅からのアクセスの良さをイメージするかもしれませんが、エリアの特性や店舗の業態によって、立地を見るポイントは異なります。

出店地の立地調査は、オープン後の売上を左右する重要な工程です。次の章では立地調査の正しい順序を解説するので、出店を成功させる可能性を高めるためにも参考にしてください。

立地調査の正しい順序とは

立地調査を行う際には以下の順序で調査していくと効率よく進められます。

  1. 商圏…顧客が来店する可能性がある範囲
  2. 競合…業種やターゲット層が似たライバル店舗
  3. 立地特性…立地周辺を取り巻く地理的要素や人・交通の特性

具体的には、まず商圏と競合を分析しその街やエリアでの出店は可能かを判断。その後、立地特性から当該エリアに定めた物件で出店可能かを判断するという流れになります。

立地調査でみるべきポイント


ここからは、立地調査の3つの要素「商圏」「競合」「立地特性」について、調査の順序に沿って押さえておくべきポイントを解説します。それぞれのポイントを理解し、実際の立地調査に活用していきましょう。

地域のポテンシャルを測る「商圏」

商圏は店舗ビジネスにおいて重要な要素。商圏調査の際は、顧客の来店範囲を距離や移動時間、徒歩・自転車・車といった移動手段で設定します。
設定範囲の地域人口や地域情報を分析していくことで、商圏が持つポテンシャルを測れます。

商圏のポテンシャルが高いほど店舗の存続できる可能性も高くなるため、立地調査では必ず押さえておきたいポイントです。

また、商圏の人口や世帯数、ターゲットとなる属性の数が集客の限界数となることも忘れてはなりません。ターゲット属性の例としては、ファミリー層・単身世帯・◯歳以上の男性あるいは女性人口などが挙げられます。

商圏のポテンシャルを越える集客はできない

例えどれほど人気の店舗であっても、商圏での限界数を超える集客の実現は難しいものです。上記のようなエリアマーケティングを緻密に行っておけば、商圏内にどの程度の潜在顧客が存在するかを把握できます。
「限界数のうち何割を集客できているか」というデータも商圏の判断基準になるため、集客数の母数を把握し、基準となる数値を明確にしておきましょう。これらのデータは、売上向上を目指す際に販促と客単価向上どちらに力を入れるべきか、などの施策導入の判断基準にもなります。

地域の情報も得られる「競合」

競合の存在は自店の売上を左右するため、商圏にどのくらい競合があるのか、よく調査することが欠かせません。

一般的には競合は少ない方が、より高い売上を得られると考えられています。競合の存在と数だけではなく、利用客をはじめ、商品や価格、レイアウト、営業時間などを調べることで、エリア内のニーズがわかるという利点もあります。

エリアによって特性が異なるため、どのような店舗が求められているのかを把握しておくことも大切です。新店舗を出店する際、多くの方は競合とは離れた位置に出店すべきだと考えがちでしょう。しかし、自店の商品やサービスと比較して、明確に上をいくと判断できれば、あえて競合付近に出店するのも戦略の一つです。

候補地の可能性を調べる「立地特性」

絞り込んだ候補地の動線や交通量などを調査して立地特性を知ることが、この段階でのポイントです。人や交通の流れ、交通量の傾向に加え、住宅の多さ、商業施設の有無、大通り沿いか否かといった情報を調査していきます。

立地特性の中で特に重要なのは、商業施設や駅から店舗への動線です。いくら店舗との距離が近くても、動線からそれた場所は集客率が下がる可能性があります。人が多く集まる施設から店舗までの動線を調べ、より多くの来店数が見込める立地に出店を検討しましょう。

また、そのエリアで生活する住民だけがターゲットになるとは限りません。店舗前の交通量も潜在顧客の母数を増やす重要な指数であるため、事前に現地調査をおこなうとよいでしょう。

まとめ:立地調査は順序と「何を見るか」がポイント

  • 立地調査は店舗の売上を左右する重要な工程
  • 立地調査は正しい順序でおこなうことがポイント
  • ポイントを押さえて調査し、立地を決定することが必要

立地調査は出店に適した場所を見つけるためにおこなう調査であり、売上を左右する重要なステップです。
立地調査では、まず商圏のポテンシャルを知り、次に競合の数や扱っている商品などで地域のニーズや特徴をつかみ、このエリアで出店できそうかを考え、最後にこの位置で出店できるのか、候補地の立地特性を調査します。

「商圏」「競合」「立地特性」における見るべきポイントを理解して、実際に出店する立地の可能性を予測し最適な場所を見つけましょう。

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タグ : 立地 立地分析 立地評価
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