美容院の経営はリピーター集客が重要!効果的な集客の考え方と対策を解説

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2021年現在、全国で営業している美容院の数はコンビニエンスストアの約4.5倍で、競争率の高さがうかがえます。そのような厳しい状況の中で売上を確保するのは簡単ではありません。売上を維持して美容院の経営を軌道に乗せるには、いかにリピーターを増やすかがポイントです。

ここでは、リピーターの重要性と美容院における集客ポイントを解説していきます。

美容院における集客の課題は「リピーター数」

美容業界の競争が激しくなる中、美容院の売上増加や経営の安定に欠かせないのは、リピーターの存在。リピーターを多く抱えている店舗であれば、定期的な顧客の来店が見込めるうえに、安定した売上につながります。

髪は1カ月で1cm程度伸びるといわれるため、顧客がきれいなヘアスタイルを保ち、店舗が安定した売上を得るには2~3カ月に1度の割合で来店してもらうのが理想ですよね。ところが、新規客が増えたとしても再来店に繋がる確率は低いのが現状です。

つまり、リピーターを確保できなければ将来的な安定した売上に繋がらないため、
安定的な売上にはリピーター獲得のための対策が必要です。

なぜ美容院の集客は難易度が高いのか?

リピーター獲得施策を検討するときの参考として、美容院における集客の難易度が高い理由について押さえておきましょう。

原因は「質の高い顧客」を集められないこと

美容院にリピーターがなかなか定着しないのは、優良顧客に来店してもらえていないことが原因であるケースがあります。
ポータルサイトなどにクーポンやお得情報を掲載して集客に努めている美容院も多いでしょう。

たしかにポータルサイトやクーポンによって来店を増やせるメリットはあります。しかし、ポータルサイトを多用すると「はじめから1度きりの利用を前提とする新規客」「その場限りのイレギュラーな利用を目的とした新規客」なども増えます。クーポン利用のみを目的とする新規客が増えるため、継続して通ってくれる質の高いリピーターが集まりにくくなるケースがあります。

美容院の新規顧客が90日以内に再来店する確率は、わずか30%しかないのが現状。リピーターになる見込みの少ないポータルサイトに頼り過ぎる集客は、必ずしも得策とはいえません。

減っていくリピーターを補てんする意識が重要

美容院のリピーターは減りやすいため、3ヵ月で30%といわれるリピーターを獲得できたとしても安泰ではありません。リピーターは一般的に自宅や職場などから通いやすい美容院を利用する傾向があるため、引越しや転勤・転職などの環境変化が起こると別の美容院に移る可能性が高まります。結婚や出産といったライフスタイルや嗜好・需要の変化などのさまざまな理由により、行きつけの美容院から離れるケースも少なくありません。

美容院側としてはリピーターが離れることを念頭に置いて、安易な料金の値引・割引で顧客を釣るのではなく、別の集客方法を検討する必要があります。美容院には、ポータルサイトに頼らず、リピートしやすい新規顧客を開拓する努力が求められるでしょう。

美容院の集客対策で外せない3つのポイント

美容院の集客対策を考えるときに押さえておくべき3つのポイントについて解説します。

集客対策その1:ニーズに合った「売り」を作る

ほとんどの美容院で同じようなメニューを提供しているため、他店と差別化を図れるような自店舗の「売り」を考えてアピールしましょう。顧客が髪に対してどんな悩みを持っているのかを確認・分析することで、ニーズに応えられる得意分野を見極められます。

例えば「ショートヘアにしたいが女性らしさは残したい」「丸顔なのでショートが似合わない」といった悩みには「顧客の骨格やクセなどから提案する『似合わせカット』に特化」といったアピールができるでしょう。髪のボリュームダウンで悩む顧客に向けた「薄毛対策」、丸顔や顔の大きさが気になる顧客には「小顔効果」など、自店舗の得意分野を見つけ、磨き上げて売りにします。

また、店舗の売りは美容師の技術だけではなく、サービスや立地・雰囲気などさまざまな要素が含まれています。子持ちの母親世代が多い美容院であるなど、技術以外の要素からライバル店舗と差別化できるポイントが見つかる場合もあるので、自社にとって強みとなる売りは何なのか・今から何を作り出せるかなどを、じっくりと考えましょう。

集客対策その2:アプローチしたい客層を見極める

新規顧客を開拓するときには、アプローチすべきターゲットの分析が重要です。

自店舗の売りやコンセプト・周辺地域の特性などを分析して「どのような客層に対してアプローチすべきか」を見極めることで、より戦略的な集客方法を検討できます。新規顧客を開拓するときには販促や広告・キャンペーンを打ち出すので、ターゲット層に響く戦略を考えるためにも、顧客になってほしいターゲット像を設定しましょう。

集客対策その3:集客したい顧客層に合ったアプローチをおこなう

ターゲットとする顧客層が見えてきたら、集客したい顧客層に適したアプローチ方法を考えます。

美容院の広告を掲載するにしても、男性・女性・年齢層などによってよく見る雑誌やインターネットといった媒体が異なるため、自店舗に集客したい客層がよく目にすると考えられる媒体を選んでアプローチをかけます。

自店舗に来店するのが難しいターゲットを設定したとしても、来店する可能性は低いですよね。

  • 自店舗に来店しやすい顧客層はどのような属性か
  • 自店舗に来店しやすい顧客層は、自店舗周辺にどのくらい住んでいるor働いているのか
  • リピーターになっているのはどのような属性なのか

などを把握したうえで、どのように集客をかけるべきかのエリアマーケティング戦略を練っていきましょう。

まとめ:美容院の集客はリピーターに注目すべき

美容院の売上と経営の安定を期待するなら新規顧客の開拓も大切ですが、リピーターの獲得にも力を入れましょう。

利用頻度に個人差はあるものの、リピーターを獲得することで定期的な来店が期待でき、売上の確保につながります。リピーターは獲得しても離れやすいと考え、自店舗の売りとターゲット層を見極めたアプローチ方法を検討し続ける必要があります。
もし、リピーターの定義が店内でもあやふやになっているのであれば、まずはどんなお客様がリピーターになっているのかなどを言語化してみてはいかがでしょうか。

商圏分析で市場を把握。新規出店の調査がスムーズに。

タグ : データ分析 美容院 集客 顧客分析
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