市場調査には種類がある!4つの調査内容と導入しやすい方法を紹介

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一口に「市場調査」といってもその手法は幅広く、目的に応じて行う調査方法を変える必要があります。しかし市場調査に慣れていないと、どんな調査結果や効果が得られるかがわからなかったり、どの調査方法を選ぶべきか判断に迷ってしまいますよね。

この記事では、一般的に多く用いられている市場調査の種類と方法を解説します。記事の内容を参考にして、自社の目的に合った、取り入れやすい調査方法を見つけてみてください。

市場調査で何をおこなっているのか


市場調査は市場の動向やトレンドなどの現状を把握するための調査です。

市場調査で得た結果の分析データは、 販売予測を立てる、商品開発に役立てるなど、マーケティングのさまざまな場面で活用できます。
調査目的や収集したい情報に合わせて市場調査の内容を決定し、種類を選択しましょう。

市場調査の代表的な種類は4つ


代表的な市場調査の種類は以下の4種類です。

  • 販売促進調査
  • 価格調査
  • ブランドイメージ調査
  • 商品開発調査

市場調査の種類は知りたい内容によって決定する必要があります。調査の種類ごとに得られる結果や効果なども簡単に解説しますので、調査方法選定の参考にしてください。

市場調査の種類①:販売促進調査

販売促進調査では、販促に使用したチラシ・Web広告のバナーや動画広告などを消費者に提示してアンケートをおこない、「どんなプロモーションを実施すれば消費者が好意的なイメージを持つか」を調査します。
例えば、プロモーション用の広告を複数用意し、ターゲットとなる消費者層に「どの広告の印象がいいか」「どの広告を見るとサービスを利用したくなるか」などを選択してもらうといった方法 をとります。

消費者の評価が高い広告を取り入れられるので、より高い販売促進効果が期待できるでしょう。

市場調査の種類②:価格調査

価格調査では、商品やサービスに対して消費者が妥当と感じる価格を調査します。価格調査のやり方はさまざまですが、実施しやすいのは以下の2通りです

  1. 商品やサービスの説明を行い、調査対象者に「購入を検討できる価格」や「安価で不安になる価格」を提示してもらう方法
  2. 商品やサービスに対して企業側が複数の価格を提示し、適性価格帯を選択してもらう方法

こういった調査の回答を得ることで、集計結果から自社商品やサービスの客観的な価値の分析が可能となります。これを元に 顧客が満足する適正な価格設定を行えば、売上の向上が望めるでしょう。また、将来的に取扱う新商品の価格を設定する際の目安にもなります。

市場調査の種類③:ブランドイメージ調査

ブランドイメージ調査では、会社そのもの、あるいは自社商品やサービスがどの程度認知されているかを消費者への聞き取り・アンケートといった方法で調査します。

この調査は、自社ブランドに対する消費者のイメージや、競合と比較してどれほど認知度に差があるかをリサーチすることが目的です。調査を行うことで、市場における自社商品やサービスの位置づけを客観的に把握できます。自社ブランドの位置づけがわかれば、販促やマーケティングなど、売上向上に繋がる戦略を練る際の参考になります

ブランドイメージ調査とあわせて、自社商品やサービスについての「満足度」も調べると効果的です。

市場調査の種類④:商品開発調査

商品開発調査は、新商品開発のためにターゲットのニーズを把握する調査です。
この調査では、実際に商品を使用しているユーザーに対して、該当商品の不満や要望を詳細に聞き取ります。ポイントは商品に対して消費者が満足している部分だけではなく「使い勝手が悪い」「不具合がある」などの不満点をしっかりと調査することです。どんな商品やサービスでも、全ての利用者を満足させることはできません。しかし、欠点を改善することで利用者の満足度を高め、次の購買や利用に繋げられるのです。

こういた商品開発調査の結果は、既存商品の 商品改良は勿論、新規商品の開発時にも役立つでしょう。

市場調査に活かせる具体的な調査方法


市場調査で使用される手法の中から、具体的な調査方法を4つピックアップして概要や特徴を解説します。調査方法はこれ以外にもたくさん存在するので、まずは以下の方法を参考にして慣れてきたら目的や必要性に応じた調査方法をみつけてみてください。

調査方法①アンケート調査

アンケート調査は、あらかじめ設問を用意し、何らかの方法で 調査対象者に配布、回答してもらう調査方法です。

郵送・FAX・インターネットなどさまざまな方法で調査できるうえ、低コストで実施側の手間も少ないため大規模な市場調査が可能です。価格調査やブランドイメージ調査などに適しています。
ただし、質問内容によっては回答に偏りが発生する可能性があります。また、調査したい内容と質問・選択肢がかみ合っていなければ意味のある回答が返ってこないため、アンケートは よく精査して作成しましょう。

調査方法②インタビュー(聞き取り調査)グループインタビュー

調査員が調査対象者に対面で質問したり、調査対象者同士がディスカッションしたりしておこなう調査方法がインタビュー(聞き取り調査)、グループインタビューといわれます。

1対1での調査とグループ調査があり、得られた回答によって質問を変えられるので詳細な調査ができるといえます。専用の会場に招く方法もありますが、ZOOMなどのWeb会議ツールを使用すればオンラインでの調査も可能です。消費者の声が生で聞けるため、商品開発調査や満足度調査に適しています

柔軟な調査ができる反面、調査結果が調査員の力量に左右されやすい、1対1の場合は時間がかかりすぎるといったデメリットもあります。

調査方法③ミステリーショッパー

ミステリーショッパーは、調査員が一般客を装って店舗を訪れ、現地で実際に接客や商品・サービスなどを体験して調査する方法です。

店舗側には、いつ・誰が調査するかは知らされないので、ありのままの状況調査ができます。飲食店や店舗スタッフが提供するサービスの現状を把握したい場合に適しています。

ミステリーショッパーには安定した評価をおこなうことが求められるため、感覚ばかりに頼った調査にならないよう、配慮しましょう。

調査方法④ホームユーステスト

ホームユーステストとは、調査対象者に商品やサービスを無償で提供し、使用した感想を調査する方法です。
一定期間後に、回答を記入したアンケート用紙を返送してもらう、インタビューをするといった方法でデータの収集をします。商品の満足度調査や改善点の調査に適しています。

まとめ:目的に合う方法を選んで市場調査をしよう

この記事では、下記の3点について解説しました。

  • 市場調査とはどんなものか
  • 代表的な市場調査の種類
  • 市場調査の方法

今回解説した方法は、市場調査でおこなわれている具体的な調査方法の一部にすぎません 。解説した内容を踏まえ、自社の目的に合わせて適切な市場調査の種類・方法を選択してください。

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タグ : エリアマーケティング 商圏分析 市場調査
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